Welcome to『MUSIC&BAR Breezin'』 [伊藤豊]
桜木町から徒歩3分。
古くからのお店が並ぶ“オヤジの飲み屋街”の一角に、
その雰囲気にはそぐわない、異色のバーがある。
MUSIC&BAR Breezin'だ。
http://breezin.at.webry.info/
「こういうスタイルのお店はこの辺にはありませんからね。
窓に飾ってるレコードのジャケットを見て“前から気にかかっていたんです”というお客さんもいれば、ネットで探して、わざわざ遠方から足を運んでくれる方もいます」
というのは、オーナーの伊藤豊さん。
もともと音楽が好きで、CDの卸売りの仕事を15年ほどやってきた。
勤めて10年を過ぎたあたりで、「このままサラリーマンを続けていていいのか」と疑問を抱くようになったという。
「その頃は、客として音楽バーに行っていて、友人と冗談半分で“音楽バーやりたいね”と話をしてたんです。気がついたら、自分は本気になっていて。サラリーマン時代の貯蓄で去年の4月にオープンさせたんです」
店舗に並ぶCDは3200~3300枚にも上る。
「この棚小さく見えるけど、CDは2列に入ってるからすごい数なんですよ。マスター、オタクだから」
と常連さんが冷やかすと
「お前のほうが若いくせにオタクじゃねーか」などと憎まれ口を叩き合う。
お互い楽しげだ。
音楽には精通している伊藤さんだが、酒にはあまり詳しくはなかったそうだ。
そこで、サラリーマンを辞めてから、半年ぐらいの間知り合いの店で修行し、酒に関する基本的や接客業を学んだ。
「カクテルスクールの短期講習にも通ったことがあります。でも、お客さんは音楽を聴きに来る人がメインで、あまりこったカクテルを注文してくれる人は少なくて」
そんな……! せっかく修行したのに、腕をなまらせてはもったいない。
ということで、「So-netをイメージしたカクテルを一杯」とエレガントな淑女の雰囲気で注文してみました。
「できれば、味もSo-net風味で!」と調子にのっていたら、
編集者に「どんな味なんだよ」と剣もホロロに突っ込まれ……(だいたい、淑女はそんなこといわないし)。
そんなくだらないことを言い合っている間にも、伊藤さんは手際よくボトルを出し、リキュール類をはかり始めた。
そして、見よ、この見事なシェーカーさばきを!
そして、できたカクテルがこれ。
ベタで申し訳ありませんが「So-netスペシャル」と勝手に命名。
「ディタのライチはどこでもおいてあると思うんですが、これは、ディタのスターフルーツバージョンを使ってます。それに、ブルーキュラソーとオレンジジュースを加えて」
うむむ。オレンジとブルーを混ぜるとグリーンになるのか。
エメラルドのような澄んだグリーンのカクテルの上には、星型にかたどられたレモンピールが飾られている。
やるな、おぬし。
グリーンとイエローはSo-netのイメージカラーではないか。
と、淑女気分はすっかり消えて、心を研ぎ澄まし、刀を握る武士の心で飲んでみる。
……これ、口当たりよく、後味さわやかにして、かつて飲んだことあらず、美味なり
(武士だかなんだかよくわからなくなってきたけど、とにかくおいしかったです)。
ライチのディタはいかにも女性向きといった味だが、このスターフルーツバージョンになると、ディタのような口に残る甘さがない。
「So-netスペシャル」、ぜひ一度お試しあれ。
次回は伊藤さんのバーで聴ける音楽をFeaturing!
共通テーマ:趣味・カルチャー
コメント 0