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“あやや”こと松浦亜弥さんの決め台詞に注目~『スケバン刑事』のみどころ<後編>~ [深作健太]

ご自身も、テレビ放映時代、『スケバン刑事』をご覧になっていたという健太監督。
ただ、当時と今回のいちばんの違いは、松浦亜弥さんがデビュー6年目ということにある。
実は、斉藤由貴さんも南野陽子さんも、浅香唯さんもデビュー作で麻宮サキを演じてきた。
あややにはアイドルとして、しっかりとしたカラーがある。


「それを承知のうえで、こっちは今まで誰も見たことのないあややが撮りたかった。だから“もっと凶暴に、もっと激しくもっと激しく”とリクエストする。そのリクエストに応じて、既にある自分のカラーをドンドン破って麻宮サキを一緒に作ってくれたことが、映画を撮っていても楽しかったですね」。





「『バトル・ロワイアル』のときは、本読みから、アクションから、半年以上かけてみんなで作っていったわけです。
でも、あややは忙しくて、そんな時間がなかった。それが、現場に来ると衣装を着て、メイクをして、カメラの前に立つと、皆さんの知っている笑顔のあややではなく、きりっとした目の麻宮サキがいるんですよね。それっていうのはあたりまえのことのようだけれど、なかなかできることじゃない。しっかりプロの女優さんだと思いました」。


役作りに関してはほとんど相談されたことはなかったという。それだけ現場に来るまでに役をつくりこんでいたということだろう。


「ただ、決め台詞はね、一緒に決めましたよ。タンカをきる、長台詞っていうのはスケバン刑事の伝統ですが、あれは難しいんですよ。七五調といいますか、歌舞伎に近いといいますか。今回も“何の因果かマッポの手先”をはじめ、いろいろ出てきますからね。
あややもその台詞の言い回しには結構苦労していたので、いいやすいように台詞自体一緒に作りました」。





健太監督は、“子供”と“大人”の関係性をテーマに映画を描きたいという思いが常にある。
『スケバン刑事』も例外ではない。


「子供の頃は、仮面ライダーだったり、アニメーションだったり、自分にとってのヒーローがテレビのヒーローだった。それが、中学生になるとお金を貯めて、映画館に出かけるようになる。僕の時代だと、スタローンとか、シュワルツネッガーとかね。テレビからハリウッド映画のスターに変わっていった。
スケバン刑事というのは、そのちょうど中間。
テレビで見るアイドルが、仮面もかぶらず、等身大で戦っている。ちょうど子供から大人になっていく中間のヒロイン、ヒーローだったんです。
“同級生の事情のために、大人と戦う子供を代表するヒーロー”つまり“学生を代表するヒーローがセーラー服で戦っている”ことだった。自分の撮りたいテーマとも重なってくる、だから、『スケバン刑事』という作品を撮りたいと思っていました。
当時リアルタイムで楽しんだ人はもちろん、まだ中学や高校に在学中の10代がどう思うのか、そのときにしか感じられないこともあると思うので、ローティーンにも見てもらいたいですね」。


10代に向けてアクション映画を撮りたいという思いは、前作の『バトル・ロワイアルⅠ・Ⅱ』のときからあったものだ。大人と子供の関係性も無論、遺憾なく描かれている。ただ、映画を撮るに当たっては、欣二監督との様々なやり取りがあった。


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「27歳のとき、『バトル・ロワイアル』という原作を見つけて。オヤジがこれを撮りたいって言い出したんですよ。だけど、中学生が42人殺しあうっていう内容だったので、東映でも“これはちょっと難しいぞ”という話になって、岡田裕介社長に“プロデューサーとして、半分(バジェットが3億の作品だったので、1億5千万)集めて来たらやるよ”と言われたんです。それで自分の足でいろんな会社回って、「お願いします」といってお金を集める仕事をやりました。


そのうち、オヤジが安藤政信さんとか柴咲コウさんがやった悪役を“主役にして撮りたい”と言い出しましてね。プロデューサーとしては、原作を守る側になる。これはほかの脚本家に任せたら、どうなるかわかんない、っていうんで、自分で書いたんです。そうするととたんに、今まで27年間築き上げてきた親子関係が、もうおじゃんですな(笑)。作品というものをいかに愛するかで、プロデューサー、脚本家、監督っていうのは戦いで、最強の敵になるになるわけです。だから、毎日毎日ケンカで。台詞を一言変えただけでこっちも頭きますしね。一人の女を親子で取り合ってるようなもんで。それでもその現場は楽しかったんですが」。


そして、ご存知のように、いろいろな賞を受賞し、大ヒット映画となった。


バトル・ロワイアル II 鎮魂歌(レクイエム) 通常版

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  • 発売日: 2003/12/21
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「で、次の作品を撮るとき、既にオヤジがガンだってことがわかってたんです。だから、最後の作品になるかもしれない。だったら、千葉真一さんとか菅原文太さんとか、昔の俳優さんたちと一緒に仕事をしてほしい、と思ったんですよね。
でもオヤジは“もう一回10代と仕事したい”“『バトル・ロワイアルⅡ【鎮魂歌】』をやりたい”、といったんです」。


元々深作欣二監督の青春時代には、大きなカタルシスがあった。それが広島の原爆、つまり敗戦だ。


「『仁義なき戦い』って、ドカーンと原爆が落ちるところから始まるんですけど、それがでっかいカタルシスで、そのあとのいろいろ変わって行く日本とか、アメリカへの苛立ちとか、そういうことが、オヤジという作家の核だったと。
それが、9・11で再び衝撃を受けた。それをなんとか『バトル・ロワイアル』に9・11を絡められないかと。
だから、『バトル・ロワイアル』のヒーローである七原秋也(藤原竜也)をⅡではひっくり返して、“すべての大人に宣戦布告”をして、テロリストと設定を変えました。『バトル・ロワイアルⅡ【鎮魂歌】』という作品は、ホントにいろいろ賛否両論だったんですけれども、それは覚悟の上で、“すべての大人に宣戦布告”という宣伝文句どおり、深作欣二と観客に挑んだケンカだった。
そのときから10代に向けたアクション映画をつくろうという決意でずっときました」。


2006-10-11 18:27  nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(3) 
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ろぶすたー☆


7万もらってホテルでマットプレイしてきたYO!!
ぶっちゃけ上手くないんだけど、そのぎこちなさがむしろ(・∀・)イイ!!

スマタもしてくれけど、途中から普通にち○こ突っ込んでた件wwwww
http://r19hdd8.help.to-hoku.info/r19hdd8/
by ろぶすたー☆ (2011-04-10 23:01) 

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